専門家が教える自律神経を整えるヨガポーズ3選!効果的な呼吸法と自律神経を整えるメリット

私達現代人は、忙しいライフスタイルやストレスなどからついつい自律神経を乱しがちです
自律神経を整えるのにヨガの呼吸やポーズはとても効果的です。
この記事では、自律神経の仕組みや役割、自律神経を整えるメリット、ヨガの呼吸やポーズが自律神経を整えるのに、なぜ効果的なのかを説明し、最後に自律神経の調整に効果的な呼吸法やヨガポーズをいくつかご紹介します。
目次
自律神経とは?
自律神経とは、自らの意思に関係なく自動的、無意識的に働いている神経の総称です。
呼吸、体温、心拍、血液循環、消化機能など身体の機能の調整役ともいえる神経です。
自律神経は「交感神経」「副交感神経」の2つから成り立っています。
交感神経と副交感神経の役割
身体機能の調整において交感神経と副交感神経にはそれぞれの役割があります。
・交感神経とは?
交感神経は「活動」を司っていて、交感神経がしっかり働くことでよりアクティブに動くことができます。心拍数や血圧を上げたり、汗を出したり、筋肉を緊張させたり、消化機能を抑制したりします。
交感神経が過剰に働くことでイライラ、消化不良や便秘、リラックスできない、不眠などの症状をもたらすことが考えられます。
・副交感神経とは?
副交感神経は「休息」を司っていて、副交感神経がしっかり働くことで、より深くリラックスすることができます。心拍数や血圧を下げたり、筋肉を緩めたり、消化機能を促進したりします。
副交感神経が過剰に働くことで無気力になったり、めまい、立ちくらみ、頭が重いなどの症状が現れることがあります。
交感神経が「活動」を、副交感神経が「休息」を促す神経であることからも、朝や日中の時間帯に交感神経がしっかり働き、夜や就寝前の時間帯に副交感神経がしっかりと働くようバランスを整えることが理想的であると言えます。
自律神経が乱れる主な原因
自律神経は自分の意思とは関係なく無意識的に働いている神経なので、様々な外的要因によってバランスが崩れてしまうことがあります。ここからは自律神経の乱れを引き起こす可能性のある原因についていくつかご紹介します。
・不規則な生活リズム
休みの前日に、ついつい夜更かしをしたり、翌日に寝溜めしてしまうことはありませんか?過度な夜更かしや朝寝坊は、自律神経のスイッチの切り替えを阻害する原因になります。自律神経を整えるためにも規則正しい生活を心掛けましょう。
・ブルーライトや明るすぎる照明
スマホやパソコンの画面から発せられるブルーライト、明るすぎる照明の下で長時間過ごすことは副交感神経の働きを阻害すると言われており、不眠の原因にもなります。就寝前はスマホやパソコンの使用を控え、部屋の照明を少し落とす、間接照明にするなどの工夫をすることもオススメです。
・朝ごはんを抜く
バランスの良い食事を摂ることは自律神経を整えるのにとても有効です。特にこれから活動をしていく朝の時間帯にしっかりとエネルギーを摂ることは、睡眠中に優位になっていた副交感神経から、活動のための交感神経への切り替えをスムーズにする手助けをします。
・ストレス
ストレスを溜め込んでしまうことも自律神経を乱す原因となります。ストレスの掛かる状態が長く続くと交感神経優位の状態になるため、呼吸が浅くなり、筋肉も緊張し、血液循環や消化機能の低下を招きます。自分なりのストレス解消方法を見つけて意識的にリラックスをしていくことも大切です。
・運動不足
同じ姿勢を長時間続けていることも、自律神経を乱れにつながります。積極的に身体を動かすよう努めましょう。適度な運動をすることにより、呼吸が深まり、筋肉の緊張を緩め、血行を促進します。
・呼吸が浅い
自律神経が調整している様々な身体機能(呼吸、体温調整、心拍数、血行、消化機能など)の中で唯一、呼吸だけが自ら意識してコントロールできるものです。ゆったりした深い呼吸を繰り返すことは、自律神経を整えるのにとても有効です。一般的に、吐く息をより意識的に丁寧に行うことは副交感神経にとって効果的で、吸う息をより意識的に丁寧に行うことは交感神経にとって効果的だと言われています。
ヨガが自律神経を整えるのに効果的な理由


上の項にて、適度な運動や深くゆったりした呼吸は自律神経の調整にとても効果的だということをお伝えしました。ヨガの特徴である「深い呼吸に合わせてゆっくりと動いていく」というスタイルは、自律神経の中でも特に副交感神経への働きかけがより期待できます。
呼吸法による副交感神経への影響
ヨガでは基本、鼻から吸って鼻から吐くという「鼻呼吸」を行います。この鼻呼吸は、口から吸って口から吐くという「口呼吸」よりも、ペースダウンした深い呼吸をすることが可能になり、リラックス効果が高まります。「鼻呼吸」の状態で、鼻から吸って少しずつお腹を膨らませ/鼻から吐いてゆっくりお腹を緩める「腹式呼吸」を取り入れることで副交感神経の働きをより高めることができます。腹式呼吸をする時に上下に動く「横隔膜」(肺の下部にあるドーム状の筋肉)には、多くの自律神経が集まっています。この横隔膜が動くことで自律神経に作用し、副交感神経が優位となり、リラックス効果も高まると言われています。
ポーズによる体への影響
横隔膜以外にも自律神経と関連の深い身体の部位があります。背骨は自律神経の通り道となっていて、背骨に沿って走り全身に張り巡らされています。ヨガのポーズの中には、背骨を伸ばしたり、ねじったり、反らせたりするものがたくさんあります。ヨガのポーズで効果的に背骨を動かし、背骨周りの筋肉をほぐしてゆくことで、自律神経の伝達をスムーズにする効果が期待できます。
自律神経を整えることで起こる変化
自律神経が整うことで得られる変化は様々あります。身体も心も生活もまさに「整う」といった好ましい変化ばかりと言っても過言ではありません。 この項では、自律神経が整うことで「身体」「精神」「生活」のそれぞれに起こり得る嬉しい変化について具体的に挙げていきます。
自律神経が整うことで起こる身体の変化
・プチ不調の解消
病気を抱えているなどの明らかな原因があるわけでもないのに、何となく体調が優れない、食欲がない、寝つきが悪い、頭痛がするなどの不調が続いていることはありませんか?自律神経のバランスを整えることでこれらの不定愁訴の解消ができるかもしれません。
・代謝が良くなる
自律神経の乱れは代謝の低下を招くこともあり、太りやすくなるとも言われています。しっかり食べて、しっかり動いて、しっかり休むことで自律神経を整え、燃費のいい痩せやすい身体を目指しましょう。
・血行促進や冷え性解消
先に説明した通り、自律神経は血流や体温調整を司っています。自律神経のバランスが乱れると血液循環が悪くなり、身体の末端にまで十分に血流が行き渡らなくなってしまいます。血流が届かないことで体温が下がり、手足などが常に冷えるなどの冷え性の原因になりかねません。
自律神経が整うことで起こる心の変化
・ストレス耐性がつく
仕事や家事、プライベートの予定などをこなすために常に全力で頑張る生活をついつい送っていませんか?このような状態を続けてしまうと、交感神経が常に優位になってしまい、理由もなくイライラしたり攻撃的になってしまい、そんな自分に対して自己嫌悪に陥る…という負のループに落ちてしまうことも。自律神経のバランスを保つためにも動くときは動き、休むときは休むという緩急をつけることが大切です。自律神経のバランスが整うことで不必要なストレスを抱えることがなくなりストレスへの耐性も高まるでしょう。
・集中力アップ
やるべき時にやる気が起きないというのも活動のための神経である交感神経の働きが低下していることが原因かもしれません。ここぞというときにしっかり交感神経が機能すれば、集中力を持って精力的かつ効率的に物事をこなすことができるようになるでしょう。
自律神経が整うことで起こる生活の変化
・睡眠の質の向上
布団に入ってもなかなか寝つけない、夜中に目が覚めてしまう、眠りが浅いなど、睡眠の状態に悩みを抱えている方も多いかと思います。睡眠と自律神経の関わりはとても深いと言われています。これは就寝前や睡眠中にリラックス神経(副交感神経神経)への切り替えが上手くいかず、活動時の緊張状態が尾を引いてしまっていることが原因だと考えられています。自律神経を整え、交感神経から副交感神経へのスイッチの切り替えがスムーズになることで、睡眠のお悩みの解消を図ることができるかもしれません。
・生活の質(QOL)の向上
ここまで述べてきた好ましい変化すべての総括として、自律神経が整うことで生活の質(Quality of life)そのものの向上が期待できるということを強調したく思います。肉体的には調子が整い健やかで、精神的には穏やかで満たされて、無理なく溌剌と毎日を過ごすことは誰にとっても理想的な状態であると言えます。生きていく中で不調やストレスを完全になくすことは極めて難しいにしても、ストレスや不調からの影響を受けにくい状態こそ自分のデフォルトとすることはそれと比べてさほど難しいことではないかもしれません。その鍵を握っているのは自律神経のバランスといっても過言ではありません。自律神経を整えることは生活の質を整えることにもつながっていきます。
自律神経を整えるための呼吸法
ここからは、自律神経を整えるのに効果的だと言われてヨガの呼吸法についてご紹介していきます。どれも気軽に簡単にできるものばかりなので是非生活の中に取り入れてみて下さい。
腹式呼吸
リラックスしたいときにオススメ!
①身体の中を空っぽにするように鼻からゆっくりと息を吐いて優しくお腹をへ凹ませていきます。
②息を吸うタイミングが来たら鼻から息を細く長く吸って少しずつお腹を膨らませていきます。
③上記の①と②を繰り返します。
【ポイント】
無理にお腹を動かそうとせず、あくまでも呼吸のタイミングで自然とお腹が緩んだり膨らんだりするのを感じることを意識しましょう。吸う息と吐く息のカウント数を同じにして規則性を持たせることもオススメです。不安がなければ目を閉じて呼吸を繰り返すとよりリラックス効果が高まります。
胸式呼吸
シャキッとしたいときにオススメ!
①身体の中を空っぽにするように鼻から息を吐き出しお腹を凹ませます。凹ませたら軽くお腹を締める感覚をキープし続けます。
②上記の①をお腹を締める感覚をキープしたまま鼻から丁寧に息を吸い、胸(肺や肋骨のあたり)にたっぷりと満たします。
③上記の①と②を繰り返します。
【ポイント】
お腹を引き込む感覚を残したまましっかりと息を吸い込んでいくことが大切です。呼吸に合わせて胸や肋骨が広がったり閉じたりするのを感じていきます。新鮮な空気を全身の隅々にまで届けることをイメージしながら行うのも効果的です。
片鼻呼吸(ナーディショーダナ)
自律神経のバランスを整えるのに効果的!
①人さし指と中指を折り曲げた状態で右手を鼻の前にセットします。
②親指は右鼻に、薬指は左鼻に添えます。
③親指で右鼻を塞ぎ、左鼻から息を吸います。
④左鼻を薬指で塞ぎ、③で吸った息を右鼻から吐き切り、右鼻から息を吸います。
⑤親指で右鼻を塞ぎ、④で吸った息を左鼻から吐き切り、左鼻から息を吸います。
⑥上記④〜⑤を繰り返します。
【ポイント】
右鼻は交感神経と、左鼻は副交感神経と関連があると言われています。交感神経が優位になっている場合は右鼻がよく通り左鼻に詰まりを感じがち、副交感神経が優位になっている場合は左鼻がよく通り右鼻に詰まりを感じがちという左右差が現れるとも言われています。自律神経の状態を知るバロメーターとしてもオススメな呼吸法です。
自律神経を整える効果的なヨガポーズ3選
自律神経の通り道である背骨をねじったり、伸ばしたり、丸めたり、しならせたりすることで効果的に自律神経を整えるやさしいポーズをご紹介します。
初心者でも簡単にできる自律神経を整えるヨガポーズ
・半魚王のポーズ(アルダマツェンドラーアサナ)アレンジバージョン
①脚を真っ直ぐ伸ばした長座になり、お尻で床やマットを押しながらしっかり骨盤を立てて腰を伸ばします。
②①の状態から左膝を立てて、伸ばしている右脚の膝の外側に左足の裏を移動させしっかりと床やマットを踏みます。右脚のかかとは蹴り出しておきます。
④右手で左膝を抱え、お尻の後ろに左手指先をつき、指先で床やマットを押しながら背筋をまっすぐ伸ばし息を吸います。
⑤吐く息で左肩を後ろに引くようにしながら背骨のツイストを深めます。
⑥同様の手順で反対側も行います。
【ポイント】
背骨をツイストする時は、息を吐き出すタイミングで背骨の下から上に向かってねじりを深めていくようにしましょう。腰を丸めずまっすぐの背骨を保ったまま行います。
・片足前屈のポーズ(パスチモッターアサナ)
①脚を真っ直ぐ伸ばした長座になり、お尻で床やマットを押しながらしっかり骨盤を立てて腰を伸ばします。
②①の状態から左足を引き寄せ、足の裏を右太ももの内側に添え左膝を外側に倒します。伸ばしている右脚はかかとを軽く蹴り出し、膝はピンと張らず緩ませておきます。
③両手のひらを下向きにして床やマットを押し、息を吸いながら背筋を伸ばします。
④吐きながら少しずつ身体を前に倒していきます。
【ポイント】
ポーズの最中、伸ばしている脚の太もも裏側に痛みが出る場合は、膝をより深く曲げて痛みがでないようにして行います。前屈を深める時は、頭頂を前に押し出すような感覚で背骨を長く保つ意識を持ちます。リラックス効果を高めたいときは、前屈を深め切ったら一旦脱力し、そっと目を閉じてみるのもオススメです。
より効果的な自律神経を整えるヨガポーズ
猫と牛のポーズ(ビタラマールジャラアーサナ)
①四つ這いの姿勢を作ります。足は腰幅、手は肩幅くらいのスペースで、膝の真上に骨盤を、手首の真上に肩をセットします。背中はまっすぐにして床と平行を保ちます。
②息を吐きながら、手で床やマットを押しつつ背中を丸めていきます(猫のポーズ)。
③息を吸いながら、手で床やマットを押しつつ背中を反らせて胸を開いていきます(牛のポーズ)。
④呼吸に合わせて上記②と③を交互に繰り返します。
【ポイント】
背骨のひとつひとつを丁寧に動かすことを意識します。猫のポーズで背中を丸める時は左右の肩甲骨の間をより高く持ち上げるような感覚で、牛のポーズで背中を反らす時は骨盤を前に倒しお尻を天井へ突き上げながら行います。
デスクワークでもできる自律神経を整える効果的なヨガポーズ
椅子に座った猫と牛のポーズ
①椅子に浅めに腰掛け背筋を伸ばし、足は腰幅くらいに開き、両手を太ももの上に乗せます。
②息を吐きながら、手で太ももを押しながら背中を丸めて目線はお腹に向けます。
③息を吸いながら、手で太ももを押しながら背中を反らし目線を天井に上げていきます。
④呼吸に合わせて上記②と③を交互に繰り返します。
【ポイント】
猫と牛のポーズは椅子に座った状態でも気軽に行えます。呼吸と背骨の動きを連動させることを意識しましょう。お仕事の合間の気分転換にも効果的です。
まとめ
ここまで見てきたように、ヨガの呼吸やポーズは自律神経の調整にとても効果的です。筆者自身も日々ヨガを実践するようになり、代謝が上がったり、睡眠の質の改善やイライラの軽減などの効果を実感しています。自律神経のバランスを整えて毎日をより快適にHappyに過ごしましょう。
この記事を書いた人
キリカ
ヨガインストラクター
自分としっかり向き合って癒やされる時間、皆が笑顔になる愉快で楽しい時間、静と動のバランスを大事にしたヨガクラスをモットーとしています。
◆所属・資格
・RYT200
・おやすみ瞑想®ヨガニドラー上級講師
・アナトミーストレッチトレーナー
Instagram:hare_kirika

