【ヨガインストラクター直伝】寝る前ヨガは効果絶大!睡眠の質を劇的に変える5分習慣とおすすめポーズ4選

夏の季節の到来です。連日の熱帯夜続きで寝付けない、途中で目が覚めてしまうなど、夏特有の睡眠のトラブルを抱えがちにもなります。暑い夏を乗り切るために質の良い睡眠をたっぷりとることはとても大切です。睡眠の質をアップさせるために、寝る前にヨガをすることを習慣にしてみませんか?
この記事では、ヨガと睡眠の質の関係について深く掘り下げていきます。
目次
- 寝る前のヨガが睡眠の質を高める3つの科学的理由
副交感神経を優位にし、深部体温をスムーズに下げる
凝り固まった筋肉をほぐし、身体の力を抜きやすくする
一日の脳の疲れをリセットする「眠りのヨガ(ヨガニドラー)」の効果 - 布団の上で5分!寝る前におすすめのヨガポーズ4選
【初心者向け】ガチガチの腰と背中を緩める「ワニのポーズ」
【リラックス】股関節をほぐし自律神経を整える「がっせきのポーズ」
【むくみ解消】脚の疲れをリセットする「壁に脚を上げるポーズ」
【究極の癒やし】そのまま眠りに落ちる「屍(しかばね)のポーズ」 - ヨガインストラクターが教える「寝る前ヨガ」の効果を最大化するコツ
照明を落とし、鼻呼吸(腹式呼吸)を意識する
パジャマなど身体を締め付けない服装で行う
アロマやヒーリング音楽を取り入れた環境づくり
「眠りのヨガ(ヨガニドラー)」を取り入れてみる - 【注意】逆効果?寝る前ヨガでやってはいけないNG習慣
- 寝る前ヨガに関するよくある質問(Q&A)
- 【まとめ】今夜から始める「寝る前ヨガ」で最高の朝を迎えよう
寝る前のヨガが睡眠の質を高める3つの科学的理由

質の良い睡眠をとるためにはいくつか必要な条件があります。ここではその条件を具体的に挙げつつ、寝る前にヨガをすることがなぜ睡眠の質の向上につながるのかについて科学的根拠を交えながら説明していきます。
副交感神経を優位にし、深部体温をスムーズに下げる
眠りにつく時、私たちの身体の中では体温の変化が起こっています。スムーズに寝つくためには、深部体温(身体の内部深いところにある内臓や脳など)を下げる必要があり、身体の深部の熱は手足など身体の表面を通して放出されています。この深部体温の放出がうまくいかなくなると、寝つけないということが起こってしまいます。
一般的に、副交感神経が優位になることで深部体温も下がりやすくなると言われています。寝る前にヨガの呼吸(腹式呼吸)を取り入れることで、自律神経を整え副交感神経を優位にすることが期待できます。
つまり、寝る前にヨガをすることで、副交感神経が優位になった結果、深部体温の調整がスムーズに行われ、身体が深く休息する準備に入りやすくなるということが言えます。
凝り固まった筋肉をほぐし、身体の力を抜きやすくする
全身がこわばってガチガチの状態では、ぐっすりと眠ることが難しくなってしまいます。
眠る前に筋肉の緊張をしっかりとほぐし、できるだけ身体のどこかに凝りや余計な力が入っていない状態で眠りにつくことが、睡眠の質の向上につながります。
この「力を抜く」ということが実はとても難しく、自分は脱力しているつもりでも、無意識のうちに身体に力が入っていることもあるかもしれません。
おやすみの前にヨガで身体をほぐし、特にポーズの最中は吐く息とともに身体の力を抜く意識をしてみることも良い眠りのために効果的でしょう。
一日の脳の疲れをリセットする「眠りのヨガ(ヨガニドラー)」の効果
ヨガといえば呼吸に合わせてポーズ(アーサナ)をとるものと思われがちですが、実際の動きを伴わず仰向けの姿勢を保ったまま言葉のガイドに従いながら行うものもあります。これは「眠りのヨガ(ヨガニドラー)」と呼ばれています。
ヨガニドラーは、言葉のガイドに従いながら、心と身体、そして脳を深いリラックスに導いていく手法です。ヨガニドラーの最中は、シータ波という、まどろんでいる時や瞑想に入っている状態の時と同じ脳波が発生しています。日中の活動の中で脳はずっと働きっぱなしのため、夜になってもなかなか安らぐことができず、「何だか頭が冴えてる」という感覚が残っていることもあるのではないでしょうか?
脳の疲労や興奮は睡眠を妨げる原因にもなるため、ヨガニドラーで脳をしっかり鎮静化させてから眠りにつくのもオススメです。
布団の上で5分!寝る前におすすめのヨガポーズ4選

ここからはおやすみ前に行うのに適したヨガポースについて具体的に紹介していきます。おやすみ前の習慣としてぜひ取り入れてみて下さい!
【初心者向け】ガチガチの腰と背中を緩める「ワニのポーズ」
①両膝を立てた状態で仰向けになり、膝を揃えたまま左右のどちらかに倒します。
②膝とは反対方向に顔を向けていきます。
③背中や腰など身体の背面の凝りは呼吸を浅くします。深い呼吸が妨げられることで、眠りのスイッチ(副交感神経)が入りづらくなることも。しっかりと緩めておくことが大切です。
【リラックス】股関節をほぐし自律神経を整える「がっせきのポーズ」
①仰向けになり、膝を外に開いて足の裏同士を合わせます。
②手はバンザイを作るか、自然に体側に置くか、お腹の上に乗せるか、最も心地が良い体勢を選びましょう。
③身体の中で最も大きな関節であり、また身体の中心に位置する股関節の緊張が緩むことで、身体の力を抜きやすくなる、深くリラックスできるなど睡眠の質の向上につながる効果が見込めるでしょう。
【むくみ解消】脚の疲れをリセットする「壁に脚を上げるポーズ」
①壁の近くで仰向けの状態を作り、足を上げて壁にかかとをつけます。膝を軽く曲げていてもOKです。
②上半身や腕は脱力し、手は最も快適な位置に置きます。
③足を心臓より高く持ち上げることで体内の水分の流れを正常化し血流を促すため、睡眠の質向上はもちろん足のむくみ解消にも効果的です。
【究極の癒やし】そのまま眠りに落ちる「屍(しかばね)のポーズ」
①ベットの上で仰向けの姿勢を取ります。
②足は肩幅程度、腕は脇の下にレモン1個分くらいのスペースを空けて自然に体側に添わせて、手のひらを上向きにします。
③吐く息とともに身体の余計な力を手放し、しっかりと脱力していくことが大切です。布団の中でポーズをとり、眠気が来たらそのまま眠ってしまってもよいでしょう。
ヨガインストラクターが教える「寝る前ヨガ」の効果を最大化するコツ

寝る前にヨガをする際、その効果を最大化するために取り入れてみてほしいこと、意識してみてほしいことについていくつか紹介していきます。
照明を落とし、鼻呼吸(腹式呼吸)を意識する
寝る前ヨガは間接照明などの環境下で行うことを強くオススメします。仰向けになっている際などに、照明の光が眩しくて逆に目が覚めてしまうことを避けるためです。必要に応じて、アイピローなどでまぶたを覆ってポーズをとることで、より深いリラックス効果を得られるでしょう。
ポーズの最中は鼻から細く長く息を吸ってゆっくりとお腹を膨らませる「鼻呼吸」「腹式呼吸」を取り入れてみましょう。特に、吐く息に合わせて身体の力を抜き、丁寧に吐き切ることを意識してみると、副交感神経への働きかけがより高まり、睡眠のスイッチが入りやすくなります。
パジャマなど身体を締め付けない服装で行う
寝る前ヨガを行う際はヨガウェアやレギンスに着替える必要はありません。着替えることで、「よし、やるぞ!」という活動のスイッチ(交感神経)が入ってしまう可能性もあり逆効果です。
また、身体を締め付ける服装は、リンパの流れや血流を阻害し、スムーズな入眠を妨げてしまうことも。安眠目的でヨガをする際は、パジャマやゆったりとしたデザインの服装、そのまますぐ寝てしまっても構わない服装で行うのが望ましいでしょう。また、肌触りのいい生地のものを身につけるのもとてもオススメです。
アロマやヒーリング音楽を取り入れた環境づくり
良い睡眠のためには五感が助けになることもあります。特に、五感の中でも音を感じる「聴覚」と香りを感じる「嗅覚」は、睡眠との関わりが強いと考えられています。
寝る前ヨガを行う際には、お気に入りのアロマを焚いてみる、お気に入りの音楽をBGMにするのもよいでしょう。体調や体質、個人の好みの問題もあるので一概には言えないかもしれませんが、一般的にラベンダーやカモミールなどは安眠効果が高いと言われており、自然音(川のせせらぎや虫の声)やシンギングボウルやクリスタルボウルの音、いわゆるヒーリング音楽などがおやすみ前のヨガタイムのBGMに適していると言われています。
「眠りのヨガ(ヨガニドラー)」を取り入れてみる
ヨガニドラーは心身の深いリラクゼーション、脳の疲労回復、安眠や睡眠の質向上にとても有効だと言われています。ヨガニドラーは上の項でご紹介した「屍のポーズ」を取りながら行います。中でも、ヨガニドラー中に行う「筋弛緩法(手や足、顔やお尻など特定の身体の部位に力を入れて10秒程度とどまった後、一気に力を緩めていくリラクゼーション方法)」や「ボディスキャン(手のひらや手指から始まり、上半身、脚部、足裏や足指、腹部、顔、頭部と身体の各部位に細かく意識を向け、全身をスキャンしていく瞑想法)」は、身体をリラックスに導き、脳の疲労を取り除く効果も高いため、寝る前ヨガの締めくくりに取り入れてみるものオススメです。
安眠目的のヨガニドラーであれば、眠気が来たらそのまま眠ってしまってももちろん構いません。Youtubeやアプリなどでお気に入りのヨガニドラー用のガイドを見つけ、実践してみるのもよいでしょう。
【注意】逆効果?寝る前ヨガでやってはいけないNG習慣

では、逆にどんなことをしてしまうと寝る前ヨガの効果を半減させてしまうのでしょうか?下記に挙げることは眠気を妨げたり、睡眠の質を低下させてしまう可能性もあるので注意が必要です。
交感神経を刺激する「激しいポーズ」や「後屈」は避ける
寝る前ヨガはあくまで安眠や睡眠の質の向上のために行うものです。ダイエットや筋トレ目的ではない以上、強度の強い立位のポーズやアームバランス(腕で体重を支えるポーズ)などを連続して行う必要はありません。激しい動きや過集中の状態は逆に身体を目覚めさせたり、脳を興奮させることもあるので注意が必要です。また、後屈のポーズ(背骨を反らせ身体の前側を広げるポーズ)にも注意が必要で、胸や身体の前面が開かれることて活動のスイッチ(交感神経)が入ってしまうこともあり逆効果になることも。逆に、前屈のポーズ(背骨を前に倒すポーズ)は副交感神経を優位にすると言われているので、寝る前ヨガに取り入れてみるのもオススメです。
食後すぐの実施は内臓に負担をかける
食後すぐの運動は、胃腸に負担がかかり、消化不良を引き起こすと言われています。運動量が少ないとはいえ、寝る前ヨガもその例外ではありません。消化が十分に行われない状態でベットに入っても、胃腸などの内臓が活発に働いてしまうこともあり、なかなか深い眠りにつくことができなくなることもあります。
また、良い睡眠のために必要だと言われている睡眠ホルモン(セロトニン)は、主に腸内で作られていることもあり、腸内環境を整えることは良い睡眠のためにとても効果的でしょう。せめて食後30分位の間隔を空けた上で寝る前ヨガを行うことを心掛け、胃腸への負担を極力減らすことを意識しましょう。
痛みを我慢してまで伸ばしすぎない
痛みを感じると、交感神経の働きが優位になると言われています。交感神経は活動のスイッチでもあるので、交感神経優位の状態を作ってしまっては、安眠のために行う寝る前ヨガの効果が全て台無しになってしまいかねません。
寝る前ヨガで大切なのは自分の「気持ちいい」をとことん追求することです。身体が気持ちよく伸びるところで留まり、呼吸を深め、吐く息で身体の力を抜いていく…このサイクルを繰り返していくことで副交感神経が優位になり、徐々に身体が休息モードに入っていくのです。
寝る前ヨガに関するよくある質問(Q&A)

最後に、寝る前ヨガのFAQについてまとめていきます。寝る前ヨガはトレーニングとは少し性質の違うものなので、ストイックになり過ぎる必要はありません。強い義務感を感じたりせず、負担のない範囲内で行うことを心掛けることで、寝る前にヨガをすることが自然と習慣化しやすくなるでしょう。寝る前ヨガの恩恵を受けやすい状態を作るためには、何より自分に優しくあることがとても大切だったりもします。
Q,体が硬くても効果はありますか?
先に説明した通り、寝る前ヨガは、自分の「気持ちいい」をとことん追求することが大切なので、身体が硬い、柔らかいについてあまり気にする必要はないでしょう。
たとえ身体が硬くても、しっかりと自分の身体の声を聞くことにより「身体が伸びて気持ちいい」「呼吸がよく通って気持ちいい」「身体の力が抜けていく感覚があって気持ちいい」など、快適さを感じる瞬間があると思います。
その感覚を大事にしながら、ゆったり深い呼吸を繰り返していくことを意識してみましょう。そうすることで心と身体がふっと緩み、自然な眠りが訪れるかもしれません。
Q,毎日続けないと意味がないでしょうか?
できれば毎日続けることが望ましいですが、「寝る前にヨガをやらなきゃ」と義務感に駆られてしまうのも緊張感を生んでしまい逆効果になってしまうので、まずは自分の負担にならない範囲内で行うようにしてみましょう。
時には疲れて何もしたくない日や気乗りしない日もあるかと思います。そんな日は、ベットに入った状態で「屍のポーズ」で呼吸を深め、眠くなったらそのまま寝落ちてしまうのもアリです。
毎日続けなきゃと気張るよりも、自然と毎日続けたくなるような工夫をしながら気楽に行うことを心掛けてみて下さい。
Q,生理中でも行っても大丈夫ですか?
もちろん生理中に寝る前ヨガを行うことも可能ですが、いくつか注意点があります。
まず、生理中はお腹周りを強くねじるポーズは避けたほうがよいでしょう。特に、生理痛やお腹や腰に不快感がある場合などはなおさらです。そんな時はお腹周りをねじる「ワニのポーズ」などは行わないようにしましょう。
また、足を心臓より高く持ち上げる「壁に脚を上げるポーズ」も注意が必要です。経血が逆流してしまう可能性もあるため、生理中に行うのは控えた方が良いかもしれません。
その他、生理中の「がっせきのポーズ」や「屍のポーズ」では、手のひらをのお腹の上に乗せるというのもオススメです。手のひらの温かさがじんわりとお腹周りに伝わってゆくのを味わってみましょう。安心感を感じ、より身体が緩んでゆく感覚があるかもしれません。
生理中はいつも以上に自分を労ることを優先させながら、無理のない範囲で寝る前ヨガを行うことが望ましいでしょう。
【まとめ】今夜から始める「寝る前ヨガ」で最高の朝を迎えよう

ここまで見てきたように、おやすみ前にヨガをすることは睡眠の質向上のためにとても効果的だということが言えます。
寝る前ヨガに限らず、何事もあまりストイックになり過ぎず、時には自分を労ることを何より優先させてあげることも必要です。
探して眠れない日があっても自分を責めたり、焦ったりせず、ゆったりとした腹式呼吸を繰り返して、呼吸で自分を癒やしてあげるようにしましょう。まずはそんな心構えを持ってみることが、眠れない夜の、あの何とも言えない嫌な感じから解放される近道になるかもしれません。
筆者自身も、ヨガインストラクターという仕事柄、ほぼ毎日夜寝る前にヨガやヨガニドラーをしたり、ヨガの呼吸を取り入れたりしています。以前は、眠れない夜があると、寝なきゃ寝なきゃと焦ったり、特に理由もないのに自分を責めたり、イライラを募らせたり、翌朝も不機嫌になっていたこともありました。
寝る前ヨガをするようになって、睡眠の質の向上を実感しているのはもちろん、仮に眠れない夜があったとしても、まあそんな日もあるさと自分を許すことができるようになったという変化も感じています。
そして大概の場合、いつの間にか眠りに落ちて何事もなかったように朝を迎えています。寝る前ヨガを習慣にして、ぐっすり眠り、蓄積された1日の疲れをしっかりと取り除き、心と身体、脳がフルにリカバーされた最高の状態で朝を迎えましょう!
筆者プロフィール
キリカ
ヨガインストラクター
自分としっかり向き合って癒やされる時間、皆が笑顔になる愉快で楽しい時間、静と動のバランスを大事にしたヨガクラスをモットーとしています。
◆所属・資格
・RYT200
・おやすみ瞑想®ヨガニドラー上級講師
・アナトミーストレッチトレーナー
Instagram:hare_kirika
